前回の記事はこちら。
こんにちは。
12月の末に我が最愛の息子がGCUから退院し、晴れて3人暮らしとなった関係で
それはもう忙しくて忙しくて忙しくて
暇が無くて暇が無くて暇が無くて
金も無くて金も無くて金も無くて
ブログの更新が全然出来てなかったんですが、ここ最近ほんのちょっとだけ時間に余裕ができてきたので
久々に更新したいと思います。
まぁ、誰が楽しみにしているわけでもないブログなのでアレなんですけど
買った石の目録としてね。記録し忘れの石があると万が一何かあった時困りますし。
例えば石泥棒が家に入って石盗まれた時なんか、目録が無いと何が盗まれて何が無事だか分からなくなっちゃいますからね。
石泥棒ってなんでしょうね。存在するんでしょうか。
という事で今回紹介する石はイットロフローライトと輝安鉱入り石膏(スティブナイト入りジプサム)
です!
奇特にもこのブログを読んで下さっている方は
「またフローライトかよ頭おかしいんじゃないのこのオジサン」
とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、またフローライトなんです。
しかし今回は少し毛色の違う「イットロ」です。
それにフローライトはいくつ集めても良いと誰かが言っていた気がします。
私の心の声かもしれませんけど。
とにかく一点目です
こちら。イットロフローライトです。
産地は中国の貴州省、Qinglong Mineです。
もうお馴染みの産地ですね。
頂点に向かうに従って色濃くなる紫色のグラデーションが綺麗です。
形も整っていてなかなかの標本ではないでしょうか?
惜しむらくは表面の光沢が無い事です。マットな質感なんですよねこの標本。
実を言うと似たようなもっとハイグレードの標本を5,000円以上出して購入したんですが
流石に散財しすぎたと思って4,500円でツイッターで繋がりのある方に売ってしまいました。
その売った方の標本は本当に文句のつけようがない素晴らしい標本だったのでちょっと後悔してます。
裏面には小山が寄り添っています。まるで連峰ですね。裏からの景色もなかなかのもんです。
話は変わりますが、フローライトというと6面体のキューブ状や、そのキューブの角が取れたような18面体、ちょっとレアな所では8面体の結晶が有名(?)ですが
こちらのイットロフローライトはまるでカルサイトの犬歯状結晶のような形をしていますね。
なぜかと言うとこの標本は母岩が犬歯状のカルサイトで、その表面にイットロフローライトが「積もった」ような状態になっているからです。
カルサイトにイットロの膜がかかっているような感じと言えばいいでしょうか?
なので形はまんまカルサイトです。
理由は知りませんがイットロフローライトの標本はこういうカルサイトを覆った形のものが多いです。
母岩であるカルサイトが抜け落ちて、表面のイットロで出来た殻のみの標本なんかも見かけたりします。
(とんがりコーンみたいな感じで中が空洞のやつです。伝わるかな?)
私は「中身入り」が良かったんで母岩が残ってるやつを探して買いました。
裏から母岩の写真撮ればよかったですね。失敗しました。
価格は12.6ドルでした。
当時のレートで1,400円くらいでしょうか?今は円安が進んでるのでもうちょい割高になっちゃいますね。
2点目の紹介でも触れますが、レア標本の部類に入る石なのでお得な値段で落札できたと思います。
2点目です!
2点目のイットロフローライトです。
手書きラベルの貴州省(Guizhou)の頭文字がミスって小文字になってるのが恥ずかしいですね。
面倒くさいので書き直したりはしません。
こちらの標本は1点目と違い、ほぼカルサイトの標本と言っても過言ではないくらいカルサイトが主張しています。
頂点のちょい紫の部分がイットロです。
というかもう殆どカルサイトの標本ですねコレ。
カルサイト標本(イットロフローライト共生)って感じです。
そんな比率にも関わらず「イットロフローライト標本」として売られているあたり、
鉱物標本界でのカルサイトのヒエラルキーの低さが見え隠れしてなんとも切ないです。
私は(ドレもコレも大体が安いので)好きですよ?カルサイト。
私は当初このタイプの
「綺麗な犬歯状カルサイトの先っちょだけがイットロで紫に染まっている」
タイプの標本が欲しくて探していたので、希望に沿う物が見つかってよかったです。
頂点部分にちょこっと透明度の髙いジプサムが積もっているのも希望通り。
欲を言えばもうちょいイットロの範囲が大きくて濃くてもよかったですけど、安い標本なんで多くは望みません。
価格は17.5ドルでした。
ちょっと正確な値段忘れちゃったんですけどだいたいコレくらいです。
当時のレートで2,000円弱ですね。
これはどうなんでしょう?私は安いと思うんですが・・・。レア鉱物だし。
そう言えばここまでイットロフローライトとは何か?とか
そういう事について一切触れてなかったので、3点目の写真と共に解説したいと思います。
という事で3点目!
3点目です。前の2点と比べると幾分グレード落ち感が否めない標本です。
あ、ちなみに産地は3つとも同じです。
イットロイットロとさっきから連呼していますが、このイットロフローライトというのは
フローライト(CaF2)のカルシウム(Ca)がイットリウム(Y)に置換したものだそうです。
レア鉱物として名高い(?)んですが、それはイットリウムがレアアースだからなんでしょうか?そのへんの事情はわかりません。
とにかく国内でこの標本買おうとするとやたら髙いんですよね。
ほしい人は是非個人輸入する事をオススメします。
そしてイットリウムフローライトってどういうワケか母岩がカルサイトな事が多いです。
何でなんでしょう?あとジプサムが積もってるのも特徴ですよね。
これは今出回ってるこのタイプの標本が貴州省産ばかりで、貴州省産の特徴としてこういうタイプが多いってだけなんでしょうか?
っていうか貴州省以外の産地ってあるんですかね?
ちらっとアメリカでもどうのこうのってのは見たことありますが。どうでもいっか!
この標本は0ドルでした。
日本円にしても当然0円です。
何故か?それは商品写真と違う標本が届いたからです。
届いて開封して、なんか君写真と違わない?となって、セラーに
「写真と違う標本来たんだけど?いらないから返金して?返品必要なら返送代金も一緒に送ってね」
とメールしたらノーリアクションで落札金額だけ帰ってきたので返品は不要と判断し
手元に残ってしまったというワケです。
eBayってこういうトラブル時、バイヤーに激有利なので嬉しいですね。
まぁ何にせよ要らない標本だし何よりケチがついてしまったので
埼玉(北の方)で引き取ってくれる人絶賛募集中です。
曲がりなりにもレア標本ですしね。
最後4点目です!
輝安鉱入り石膏です。またの名をスティブナイトインジプサム。
産地はイットロと同じく
中国の貴州省、Qinglong Mineだそうです。Dachangとも書いてあったんですが
調べた所地域の名前?でしょうか。ということは
Dachang地方(市?)のQinglong鉱山、って事かな?
パッと見はなんの変哲もない透石膏なんですが、よく見ると黒い筋が入っているのが見えるかと思います。
話は逸れますが、自然石膏って特徴によってセレナイトとかジプサムとかサテンスパーとか色々呼ばれてて未だによく理解できてないです。
まぁそのへんの話については過去のこの記事をご参照ください。
サテンスパーもセレナイトもジプサムである事には変わりないので今回はジプサム呼びで行きます。
話を戻して、この中に見える黒い筋がスティブナイト(輝安鉱)だそうです。
ちょっと見えにくいですけどね。
暗がりだと若干中のスティブナイトが見えやすいかな?
ともかく、輝安鉱の入ったジプサムの標本です。
輝安鉱って単独だとすごくメタリックで、なんというかヘマタイト然とした金属光沢がとても綺麗な鉱物なんですが
ジプサムの中入ってると全然わかんないですね。
っていうか輝安鉱単体の標本もずっと欲しいんですよ。先にジプサムに入ってるヤツ手に入れちゃいましたけど・・・。
こちらの標本、価格は3.25ドルでした。
当時レートで360円くらい。
なんかこの標本て、日本国内で買うと5,000円前後の値段が付けられてる事が多いんですが
実際5,000円で買いますかね?コレ。
5,000円分の素晴らしさあります?
また話が逸れて恐縮なんですが、いわゆるレア鉱物とか珍しい共生とかって標本の値段が上がるじゃないですか?
例えばフォスフォフィライト。個人の感想なんで反論は多々あるでしょうが
あれやたらと高額ですけど、そんなに綺麗な石ですかね?確かにグレード髙いやつは綺麗ですけど、それでも何十万と金出す程じゃないんじゃないかな?と思ってしまいます。
私としては大して綺麗でもない石に大枚はたくのって、何か「希少石」というブランドに金払ってる気がして気が進まないんですよね。
ブランドのバッグを買うような感覚とでもいいましょうか。
希少石にしろブランドバッグにしろ、「希少石」「ブランド」という「情報」に値段がついているワケじゃないですか?
そういうのを抜きにして「商品」そのものを評価したとき、果たして髙い価値があるのかなーと疑問に思うわけです。
なので私は希少というだけで髙い標本はあんまり買わないです。
まぁ今回の輝安鉱入り石膏は安いから買ったけども。
結局安ければいいんですよ。安きゃ買いますよそりゃ。流石に「レア」という情報の価値抜きにしても360円以上の価値はありますし。
イットロも同じく、希少標本だから買ったわけではなく、見た目が綺麗で、その見た目に見合う価格で手に入りそうだったから買ったわけです。
文章がとっ散らかって何が言いたいか分からなくなってきましたが、希少というだけで持て囃すのは如何なものか?という事でした。
以上、如何だったでしょうか?
息子がまだまだ小さくてコロナも怖いので暫くはミネショに行けない日々が続きますが
また石を買う機会があればブログの更新もしていきたいと思います。
ではまた次回。
次回記事かきました。