※注意※
この記事について
以下に示した根拠や頂いたメッセージに一切嘘や創作はありませんが
結論についてはあくまで私の妄言と言っても差し支えないレベルのものなので
信じるか信じないかはこの記事を読んでくださった貴方ご自身でよ~~~く考えて下さい。
前回の記事はこちら。
こんにちは。
ここの所私生活の方が非常に忙しくて石関係のアレコレから遠ざかっており、
それに追随するかの如くツイッターやブログからも遠ざかっていたんですが
今回、これはネタにしなければいけないなと思う事がありまして久々にブログを更新する事にしました。
そのネタというのは
東洋ルース 偽物販売疑惑
です。偽物というと語弊がありますね、誤鑑定品と言ったほうが正しいかもしれません。
もしくは未鑑定品にテキトーな名前つけて売ってる。とか。
そしてその疑惑について物的証拠はあるものの、あくまで疑惑ですので断定はできません。
繰り返しになりますが、この記事では事実と私の考えのみを記載しますので
どうぞその先は読んでくださった貴方自身で判断していただきたいと思います。
そしてダラダラと冗長で読む気の起きない記事だと思うので先に結論だけ書いておきます。
私としては東洋ルースはロクな鑑定してないんじゃないかと思う
という結論に至りました。
根拠は以下に書いてますので、暇なひとは是非どうぞ。
とりあえず、まずは東洋ルースに関してですが
こちらが東洋ルースのホームページです。
ホームページには堂々と
「鑑定レベル、品質管理ともに日本トップクラスのルースブランドです。」
と書いてあります。大した自信ですね。
これだけ堂々と書いているんだからさぞかし鑑定や品質に自信があるんでしょう。
しかし以前まだ私が東洋ルースを信頼していた頃、(冒頭にリンク貼ったネコカットパクリ騒動以前)
ルースの自社販売会に行った際に
「もし石の種類が間違っていたら全額返金します」みたいなペーパーをもらった事があります。
よくよく考えるとおかしな話ですね。日本トップクラスの鑑定を自称しているのに誤鑑定ありきの対応マニュアルがあるというのはどういう事なんでしょう?
それとも絶対にミスはないという自信の裏付けでこういった対応を打ち出しているんでしょうか?
「うちはゼッテー間違った鑑定しねーから。もし間違ってたら返金してやるよ!」的な。
それともたかが数百円、数千円の石に髙いソーティング料金払ってまで再鑑定する人はいないとたかをくくってるんですかね?
まぁそれに関しては本筋から逸れるので置いておいて。
ここからが本題なんですが、ある日私のツイッターへ東洋ルースで買い物をしたという方からのダイレクトメッセージが届きました。
それがこちら。
要約すると
・Aさんは東洋ルースで合成アレキの詰め合わせを購入した。
・ブラックライトで確認したら蛍光しないものがある。
・Aさんが購入したヤツの他にも、最低3袋は無蛍光のものがあった。
・マジで鑑定してんの?なぁオイ。
という事のようです。
こちらが添付していただいた写真。
確かに数十粒入っているルースの中で蛍光しているのはたった4粒だけです。
少なくとも「すべて同じ石」という可能性は低いですね。
しかしこの時点で私は
「Aさんはカラチェンと蛍光を混同しているのかな?」
「だから蛍光しないヤツはアレキじゃないと思ってるのかな?」
と考えてこんなメッセージを返信しました。
要約すると
・アレキは蛍光する石じゃないし、蛍光とカラチェンは違うよ!
・でも合成アレキは蛍光する事がほとんどだよ。
・袋の中身は全部アレキって名目で売ってたの?
・そうだとしたら蛍光と無蛍光混じってるのはおかしいね。
・もしかして別の場所や時代に合成されたアレキを混ぜて売ってるのかもね。
・不安ならソーティングって手もあるでよ!
偉そうにこんなメッセージを送ってしましました。私は。バカなので。
合成アレキは蛍光するものだという知識はあったんですが、もしかしたら合成でも蛍光しないアレキがあるのかも?という憶測のもとこんな適当なメッセージを送ってしまったわけです。
クソバカですね。
それに対してAさんより返ってきた返事がこちら。
要約
・袋の中身は全部合成アレキとして売られてたよ。
・蛍光しない合成アレキなんて初めてみたからアレ?と思った。
・合成カラチェンガーネットかサファイア混じってね?って思う。
石歴が長いだけの私のようなクソニワカと違ってちゃんと知識のある方でした。
偉そうに知識披露した自分が恥ずかしいです。
確かに、その後急いで調べてみても「蛍光しない合成アレキ」が存在するというソースは見当たりませんでした。
ネットでどんな文献漁っても
「合成アレキサンドライトは赤い蛍光を示す」としか書いてありません。
つまり「合成アレキは間違いなく蛍光する」と思ってよさそうです。
という事は、考えられる可能性として
蛍光する4粒以外はAさんの推理通り別の石か、もしくは天然アレキか。
という事になる可能性が非常に髙いです。
しかし改めて上の自然光下?の写真を見てみると・・・
うーん、なんとも言えない!
ただ、少なくとも蛍光する4粒以外は合成アレキである可能性はかなり低そうですね。
個人的には、上記の事を踏まえて考えると蛍光しない石は
Aさんの推測通り「カラーチェンジガーネット」なんじゃないかな?って気がします。
もしAさんや私の推測通りであれば
あれれ~?日本トップクラスの鑑定と品質管理どこいった?
日本トップクラスの鑑定は蛍光の確認もしないのかなぁ~?
だとしたらこんな杜撰な鑑定してる会社がトップクラス名乗れる日本の宝石業界ってすごいレベル低いんですね!(皮肉)
ってことになりますね。
もちろん私とAさんの推測が間違っていて、全て正真正銘の「見たことも聞いたこともない、蛍光を示さない合成アレキサンドライト」である可能性もありますけど。
少し話が逸れますが、Aさんの購入した合成アレキ(と称して売られていたナニカ)の詰め合わせは1,000円だったそうです。
上の写真で分かる通り、青いシールが貼られているので1,000円なのは間違いなさそう。
東洋ルースは500円の品は赤シール、1,000円なら青・・・とシールが貼ってありますからね。
この販売形態についても、ねこカットパクリ騒動の時に東洋ルースは
「他社に販売形態パクられた!」とか被害妄想爆発させてほざいてましたけど、こんなん誰でも考えつくだろ・・・って思います。
話を戻します。
合成で小粒とは言え、この量のアレキを「まともな鑑定」をおこなった上で1,000円で販売し
利益が出るかどうかと言うと
私は利益が出るとは思いません。
そう思う根拠としては、よくルース界隈で鑑定(ソーティング)に利用される
日本宝石科学協会
さんは、ソーティングを比較的安価で請け負ってくれる事で有名です。
しかし、安価とは言え1石にかかる料金は約1,000円です。
もちろん10石鑑定すれば1万円です。
何が言いたいかと言うと
まともな鑑定をおこなった場合、
1石1,000円の料金設定をしないと割に合わない。
という事です。
ここで翻って東洋ルースの合成アレキを見てみましょう。
袋には50石以上入っていますね。
これを全て鑑定に出したとしたら少なくとも鑑定料だけで5万円以上はかかるという事になります。
50石以上入っていて、その全ての石について
他社では1石につき1,000円以上費用が発生する鑑定と同等かソレ以上の
「日本トップレベルの鑑定(東洋ルース自称)」をおこなった上で
たったの1,000円で販売し利益が出るかと考えた場合
私は難しいんじゃないかと思います。私はね。
もちろん血の滲むような企業努力によって、人件費を極限まで削り
最高レベルの鑑定を行ったルース50石以上を1,000円で売っても利益が出せる
という可能性が無いわけではありません。
しかし、蛍光する石とそうでない石が混じってる時点で
「最高レベルの鑑定」を行っているとは到底思えませんし、
どーせ1石鑑定して出た結果を根拠に、
同じような石もしくは同ロットで購入した石はぜーんぶ未鑑定で販売してるんだろうなぁとしか思えません。
全て私の推測ですけどね。でももしそうであれば、改めて言いますが
鑑定レベル、品質管理ともに日本トップクラスのルースブランドが聞いて呆れますね。
まぁ、私の偏見に満ちた意見はさておき、この後も少しAさんとのメッセージのやりとりは続きました。
要約すると
私「そういわれると蛍光する4石以外は合成アレキか怪しいね」
私「東洋ルースはあくまで自社鑑定みたいだし、まぁ『そういう会社』なんでしょ」
私「名前伏せてブログのネタにしていい?」
Aさん「今回東洋ルースの買付け現場も目撃したけど、単価100円程度の石を3人がかりで漁ってて『そういう会社』なんだなぁと思った」
Aさん「ブログのネタにしていいよ」
Aさん「白熱灯下で撮った写真もおくろうか?」
私「掲載許可ありがとう。白熱灯下の写真も面倒じゃなきゃ頂戴!」
私「それにしてもこの程度の品質管理でトップクラス自称とか笑っちゃうよね」
Aさん「ほんとそれな。白熱灯下の写真については承知」
Aさん「自分も宝飾品作って売る立場だから、もう東洋ルースでの仕入れやめるわ」
Aさん「ニセモノを市場に流す事になるかもしれないから今回の合成アレキは練習用で使う事にする」
Aさん「むしろ1,000円程度の授業料で助かったよ」
私「ほんとにね。知らずにとは言えニセモノの合成アレキ流通させたら自分の信用落ちちゃうもんね」
私「なんにせよネタの提供ありがとう」
Aさん「古物商として販売してるのでニセモノ売ったら最悪警察のお世話になる可能性も無くはないからね」
Aさん「こちらこそ対応ありがとう」
こんな感じでやりとりは終了しました。
白熱灯下の写真については、いただき次第追記したいと思います。
それより何より、このやりとりで最も問題視しなくちゃいけない部分は
東洋ルースの鑑定を信じてその石を使用し創作を行い販売した場合
知らずにニセモノを売ってしまう可能性がある
という部分です。
何度も繰り返しになりますが、Aさんの購入した合成アレキがニセモノと決まったわけではありません。
が、私はAさんより頂いた情報を鑑みてほぼ「誤鑑定もしくは未鑑定」であると考えていますので
それをベースとして話を進めます。
「日本トップクラスの鑑定レベルと品質管理」を自称する東洋ルースを信じ、鑑定結果に疑いを持たず
購入したルースを加工・装飾し二次的に販売したとします。
そしてもし使用した石の種類が間違っていてそれが明るみに出た場合、信用を落とすのはAさんです。
これはいけませんね。
池袋ショーなんかでも、「ニセモノ売ってる可能性があるから自己責任でよく見極めてね」
って張り紙が必ずありますが、
「自らの目を肥やす」というのは本当に大事な事だと思います。
若干余談になりますが、去年の池袋ショーの際、ツイッターでやりとりのある業者さんが
カンテラオパールを仕入れて販売しようとしていたんですが、私が見る限り明らかにニセモノだったんですね。
それをツイッターで指摘した所、その業者はそれを鑑定に出してニセモノが確定し、
出品取りやめの上返品したと報告がありました。
その元ツイはニセモノ仕入れて恥ずかしかったのか知りませんが、業者さんがこっそり消しちゃったので残ってないんですが
何が言いたいかと言うと
故意にせよそうでないにせよ、
販売側はニセモノを売らないようにする努力義務がある
と、私は思うんですよ。
もちろん消費者側も本物を見極める努力が必要なのは言うまでもありませんが
ニセモノの売買に関して、責任の比重は明らかに販売者側にあると私は考えています。
石に限らず「知らずにニセモノ仕入れて売っちゃいました~」ってゴメンナサイで済む話じゃないですもんね。
またズレてきたので話を本筋に戻します。
東洋ルース、確かにルース販売業者の中では規模が大きく、種類も豊富で
価格も安価である事が多いです。
そのお陰でミネマルやら自社販売会でもかなりの人だかりになっています。
しかし、こういう事例を知ってしまうと
果たして安価に飛びついて東洋ルースでルースを購入するのは正解なのかよーく考えた方がいいんじゃないか?と思います。
それに500円とか1,000円の安いルースで誤鑑定・未鑑定があったとしても
その程度ならAさんのように勉強代として諦めがつくかもしれません。
しかし東洋ルースってベキリーやパライバ等の諭吉超えするルースも売ってるんですよ。
そういう高価なルースが、この合成アレキと同レベルの鑑定しかされず流通させられている可能性があるとしたら・・・。
そして万が一それが別の石だったとしたら・・・。考えたくないですね。
まぁ私はねこカットパクリ騒動の際に東洋ルースの底が見えて、それ以来一切買い物してないので関係ありませんが。
東洋ルースの宝石を加工して二次流通させる作家さんや
絶対ニセモノや誤鑑定品は許せない!という神経質な方
ルースを買う業者はよく見極めたほうがいいかもね。
というのが私の結論です。
東洋ルースがダメって言ってるわけじゃないですよ?
あくまで私は上記の事から信用はできないってだけで。
まぁ信用できない理由としては他にもあって、東洋ルースのホームページでは
「東洋ルースを運営する株式会社東洋では、別部門としてリユース部門があり、 その部門で買取した二次流通品(中古品)を売っているという情報も出ておりますが、 そちらでお買取りした商品は全て違う形で販売をしております。 東洋ルースとして販売をすることはございませんのでご安心ください。」
という記載があり、簡単に言うと
宝飾品からの外し石とかの中古石は東洋ルースとしては販売しないよ。って事なんですが、そう書いてあるにもかかわらず
ふつーに外し石売ってますからね。
証拠はこちら
まだ私が東洋ルースを信頼していた頃に購入した石を紹介した記事なんですが
こちらで紹介している琥珀は明らかにペンダントから外したと思われるネジ穴があいていました。
「いいや、新品にあえてネジ穴をあけて販売してるんだ!」と言い切られれば覆すほどの証拠はありませんが
誰がどう見ても、100人が見たら100人が
「ああ、ペンダントから外したんだな」って思うくらいのネジ穴でした。なんかネジ穴周辺若干溶けてるし。
これに関しては承知の上で購入してるんでどうこう言うつもりはないんですが、
事実として
二次流通品は東洋ルースとして販売していないと言いながら本当は販売している
というような会社である可能性が極めて髙いという事です。
ねこカットパクリ騒動の際の対応についても、
今回の合成アレキの件についても、
二次流通品の件に関しても、
私としては
「ああ、東洋ルースって『そういう会社』なんだねぇ~」
という印象しかありません。
この記事をここまで読んでくださった貴方がどう思うかは分かりませんが
あくまで私の意見として
ルースに限らず、天然石を購入する際のお店選びは慎重におこなった方がいいんじゃないかなー?
と、そういうお話でした。ではまた次回。
2022.1.17 追記
その後Aさんより追加の写真と情報を頂きましたので追記します。
まとめると
・蛍光しない粒の大半が白熱灯でピンクに変わったのでCCガーネットで確定か?
・よく見たら先に送った写真で蛍光してた4粒の他に3粒だけ淡い蛍光してる粒があった。
・蛍光色的に合成アレキではなさそうだから合成CCサファイアか?
・蛍光もカラーチェンジもしない粒も1粒混じってる。
・結果見るにまぁロクな鑑定してないだろう。
※CC=カラーチェンジガーネット
との事。
私も全く同意見です。
ただ「それな」の一言で済ます追記も味気ないので、一応送って頂いた追加の写真を詳しく見ていきたいと思います。
こちらが追加で送って頂いた写真です。
まず注目したいのがケース左下の4粒。
・蛍光灯下でグリーン、白熱灯下でピンク、蛍光アリ
という特徴からこの4粒は合成アレキサンドライトで間違いないと言ってもよさそうです。
次にケース内の殆どを閉める粒ですが
・蛍光灯下でグリーン、白熱灯下でピンク、蛍光ナシ
という特徴からカラーチェンジガーネットと見ていいでしょう。
この時点ですでに合成アレキとCCガーネットという2種類の石が混在している可能性が非常に髙いという事になります。
しかしここから更に別の特徴を示す粒が発見されています。
それが写真4枚目(微妙な蛍光する3粒)の粒。CCするものの、蛍光色が明らかに合成アレキとは違う色を示しています。
(オレンジ~黄色っぽい蛍光)
つまりこの3粒は合成アレキでもCCガーネットでもないという可能性が髙いと思われます。
Aさんの予想では合成CCサファイアではないか?との見立て。
私は石の種類まで断定はできませんが、少なくとも「第3の石」である事は間違いないんじゃないかという点については同意見です。
もうこの時点で「合成アレキサンドライト」と称して売られていた石の中に別の種類の石が2種も混入している可能性が髙いわけですが
まだ終わりません
追加の写真のケース左、上から3番目の粒を見てみて下さい。
たった一粒だけですが
・蛍光灯下で明るい緑、白熱灯下でCCナシ、蛍光もナシ
という粒があるのがおわかりになるでしょうか?
Aさんも言及していますが、先に上げた予想の石(合成アレキ、CCガーネット、CCサファイア)のどの特徴にも当てはまりません。
というか、蛍光灯下での色合いの時点で一粒だけ明らかに緑の色合いが明るすぎます。
何の石かは不明ですが、ペリドットかトルマリンか、はたまたエメラルドか
とにかく第4の石である事は間違いなさそうです。
結論として
東洋ルースが合成アレキサンドライトと称して売っていた石の中には
合成アレキ以外の違う石が3種類も混入している可能性が高い。
という事になりました。あくまで私の推論の域は出ませんが。
何度でも言いますが、もしこの推論が当たっていたとすると
どの面下げて
「鑑定レベル、品質管理ともに日本トップクラス」
を自称しているんでしょうね?東洋ルースという会社は。