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たんぽぽの綿毛をレジンに封入!これさえ守れば失敗しない編!

前回の記事はこちら。

scatmanbo.hateblo.jp

 

scatmanbo.hateblo.jp

 

こんにちわ。

去年の10月頃にエポキシレジンを使ったレジンキャストを趣味としてはじめ、

 

植物の封入標本を主に作ってきてあまりの楽しさ、美しさにテンションが上がった結果

前回は見るに耐えない恥ずかしい記事を書いてしまいました。

その事については自戒としてそのままにしておこうと思いますが

そもそもレジンやろうと思ったきっかけが

「たんぽぽの綿毛を封入したい」

という所からだったんです。

思い立ったが吉日タイプの人間なのでレジンをはじめた当時は

まだ綿毛が日本国内に存在しない時期だったんですが

あれから半年経過し、たんぽぽの綿毛も発生してきて念願叶い綿毛レジンを作ることができましたので

せっかくですから作成のコツなども交えながら紹介したいと思います。

まぁ、コツを紹介した所でこの記事の存在を知りつつ綿毛レジンの作成してみたいって人は

恐らく全国に一人もいないと思いますが。

まずこれが1月中頃に作成した綿毛レジンです。

綿毛の質も気泡も酷いもんです。

まだ寒くてロクな綿毛が無いうちから作りたい作りたいが先行しすぎてレジン液無駄にしました。

1月末、気泡のなくし方なんかは分かってきました。まぁ綿毛にくっついた細かい気泡が消えてませんが…。

後述しますが多分この気泡はヘアスプレーのせいです。

そしてやっぱり質のいい綿毛がない。まだ寒いから。

この頃は開いていない綿毛を摘んできて

家で開くのを待つってスタイルでした。

これも後述しますがこのスタイルはダメです。綿毛の質が低下する原因でした。

2月。綿毛採取に飽きてしまい綿毛をバラして封入しはじめました。これはこれで綺麗。

 

そして4月。

 



完璧な綿毛レジンが唐突に完成しました。
完成したんですよね。急に。

なぜ唐突に100点のヤツが完成したかというと、完成に必要な要素が工夫や技術だけではどうにもならない所にあったからなんです。

せっかくなのでより良い綿毛レジンを作成する条件を列挙していきたいと思います。

 

まず一つ目

レジンの温度と気温

気泡の有無に関わってきます。

気温が低いとレジン液の粘度が高くなり気泡が抜けにくいです。ってか抜けません。

そういう場合はレジン液を湯煎して流動性をよくしてやると気泡抜けも良くなるんですが、

正直気温高い季節に常温でやった方が格段にいいです。

楽だし気泡もよく抜けるし。

常温であれば常に20度以上ある空間で作成するとだいたいうまく気泡抜けます。

結局寒い時期に湯煎でやっても、硬化中の室温が低いと気泡が潰れきらなかったりするんですよね。

それと湯煎で温めすぎると逆に気泡がやたら発生する気がします。これは気のせいかも。

なのでレジンは暖かい季節にキャストしてください。

 

二つ目に

綿毛の採取方法と時期

関東なら4月頃からそこら中で綿毛が発生し始めます。

1月2月に先行してできるお調子者の先発綿毛はダメな綿毛です。

なんせ質が悪い。

それと重要なのは採取方法です。

綿毛レジンについて調べると、綿毛の採取方法について

「綿毛がひらく前のものを採取してきて、家で開かせる。」

と書いてあるサイトが殆どですが、この方法個人的にはオススメできません。

と言うのも、私も最初はこの方法で採取していたんですが

右が家で開かせたもの

左が完全に屋外で開いていたのを摘んだものです。

違い分かりますよね?

家で開かせると開ききらずに完全な球状にならないんです。

上の写真は極端な例ですが、完璧に「開く直前」のものを摘んでも

家で綺麗な球状に開くのは10個に1個ないくらいです。

と言うかそもそも「直前」を見極めるのが無理なのでもっと確率は低くなります。

歩留まりが超悪いんですよ。

なので、できれば外で完全に綿毛が開いた状態のものを摘んだ方がいいです。

あくまで「できれば」ですが…。

だって開いた状態の綿毛を散らすことなく家まで運ぶのって滅茶苦茶難しいし面倒ですからね。

完璧な綿毛レジンを作るのはまず徒歩圏内にたんぽぽが咲いているスポットを探すところから始まるというわけです。

そして幸運にもそんなスポットを発見できたら快晴で風のない日の昼過ぎから2時間おきくらいに綿毛が開いているか確認しに行って、

丁度いい綿毛があったら摘み取り散らさないようにがんばって家まで持ち帰りましょう。

すげぇ面倒でしょ?

 

三つ目

綿毛固める必要ナシ

これも綿毛レジンの作り方調べると大体のサイトに

「綿毛をケープ等のヘアセットスプレーで固める」ってあるんですが

この工程、いらないです。

ゆっくりレジン注げば綿毛散りません。そしてこれは思い込みか他の要素が絡んでの事かもしれませんが

綿毛固めると綿毛に細かい気泡がめっちゃ付く気がします。

それ抜きにしても固めるメリットが何一つないです。

なのでケープは不要でぇす!

私は最初これ使ってたんですが、

うっかりスプレーし忘れて作った綿毛レジンが綺麗に完成したんで使うのやめました。

以上3点に気をつけながらの作成方法ですが

 

割り箸で軸を挟んで綿毛を中心に固定

綿毛に触れないよう、型の壁面を伝わせる感じでゆっくりレジン液を

途中まで注ぐ

一旦この状態で硬化

硬化したら割り箸を外して軸を適当な長さにカットしレジンを最後まで注ぐ

完全に硬化させて脱型

 

という感じです。大体誰がやっても同じ手順になると思います。

それぞれレジンを注いだ後、型の壁面に気泡がくっついていたらクリップを伸ばして棒状にしたものや

縫い針なんかで気泡を剥がしてやるといいです。

壁面にくっついた気泡は浮いてこないので割れずに残ってしまいます。

室温さえ十分なら浮いてきて勝手に割れてくれますからね。

壁面の気泡はこれでオッケーですが、底の面についた気泡は綿毛が邪魔であとから剥がせないので

綿毛をセットする前にうっすらレジンを型に流しておくといいです。

それと、綿毛を採取してすぐは軸の部分がたくさん水分含んでるんでちょっとは乾燥させたほうがいいと思います。多分。

「綿毛が散りそうで怖い!」って場合は一旦1回目の注液までやって、軸が液面から出た状態で乾燥させたらいいと思います。

軸の先端が液面から出てたら多分そこから水分ぬけるっしょ…。

ちなみに私はが作成するときは乾燥はかなり適当です。

採取後10分とかの、軸(今更ですが茎ですよね。軸って言うか。)

を指で潰すと汁がにじむくらいフレッシュな状態で作ったりしてます。

どうせ一回目の注液後に最低24時間以上置くし大丈夫っしょ…の精神です。

とまぁこんな調子で色々回り道しながら満足の行く綿毛レジンができあがるまでに

こんなにも失敗作が、

失敗作というよかは「100点ではない」品ができてしまいました。

いくつか人にあげたので実際はもっと作ってます。

それだけに自分の中で100点のものが最終的に作れた喜びもひとしおです。

という事で、綿毛の季節は短いです。皆さんも今を逃さず綿毛を採取し

一方的に永遠の命を与えるという趣味に興じてはいかがでしょうか?

ではまた次回。