以前に
「アンダラクリスタルの嘘や矛盾」と題して
私の偏見に満ちた記事を書きました
そもそも何故このような記事を書いたかと言うと
アンダラの記事でも書きましたが鉱物に対して
パワーストーン・ヒーリングストーンという見方をする人が嫌いだからです。
今回は「何故嫌いか」という事を掘り下げて書いていきたいと思います。
最初に断っておきますが、パワーストーン等を信じている人達の事が単に好きじゃないってだけであって
別に「パワーストーンやめろ!ヒーリングするな!」と言っているワケではないので勘違いしないでくださいね。
(ただ、棲み分けはしてほしいです)
さて、何故私がパワーストーンとかヒーリングストーンという考え方、またそれらの力を信じている人たち(以下、信者)が嫌いかと言うと
「自分では何も考えず、有りもしない石の力を盲信しているから」
という点と
「他力本願だから」
です。
具体例を挙げますと、フローライトという石があります。
「フローライト パワーストーン」等で検索すると死ぬほど胡散臭い効能とやらがわんさかヒットしますが、
彼らによればフローライトというのは
・抑圧からの開放
・希望や知的好奇心の促進
・癒やしや安らぎ、精神の安定
・落ち着きや集中力、記憶力を高める
等とまぁ色々な効果があるそうです。ソースによっては色によって効果が違うとも書いてありました。
酷い所では「スピリチュアルな波動を高め~・・・」とか書いてありますが最早頭にウジかカビが湧いているとしか思えません。
上記の効果効能ですが、私としてはどれもこれも「それって石に求めるもんなの?」
って感じがしてなりません。全部自身の努力でどうにかなるものじゃないですか?
っていうか自分の努力でどうにか「する」ものじゃないですか?
「この石は記憶力を高めてくれるのよ~(他には別段何も努力しない)」って
他力本願すぎません?
他力本願なのは置いておいても、信者の人は石の効果とやらに疑問を持たないんでしょうか?
パワーストーン信者の人が、胡散臭い新興宗教の人に「この宗教は素晴らしい!全ての苦痛から開放してくれるのよ!」って勧誘受けたらどうなるんでしょう?
「そんな宗教あるワケないじゃん胡散臭い」って思うんでしょうか?
それとも「すごい!入信する!」ってなるんでしょうか?
もし「胡散臭い」と思うのであれば、ダブルスタンダートも甚だしいとしか言いようがありません。
「根拠の無い効果やパワーを盲信している」という点では何も変わらないからです。
「いや、パワーストーンはここが宗教とは違う!」って反論できる人が居たら是非意見を聞いてみたいもんです。
私から言わせればパワーストーン信者の
「今日は石がソワソワしています」だの、
「月光浴をさせたら石が軟らかい印象になりました」だの、
「昨日まで見られなかったレインボーが出ました!」だの、
「強く握るとほのかに波動を感じます」だの、言う発言の方が
宗教なんかよりよっぽどカルト入ってると思うし、
新興宗教のように、勧誘という形で、受動的に、半ば洗脳的に信じさせられるモノでもないのに
自分から能動的に信じて「波動が~」だの「スピリチュアルが~」だの言ってる石信者の方がよっぽどヤバイと思います。
それに「波動を感じる」だのそういうのって根拠の無いものに必死に根拠を肉付けしているようで、必死で痛々しいんですよね。傍から見て。
以前拝見させていただいた石系のブログの記事で非常に納得できる記事を見ました。
その記事では、その筆者の方のパワーストーンの捉え方として
「石自体に効果は無いが、その石を身近に置いて日常的に見る事でその石の効果を思い出し、自然と意識する事で謳われている効果の通りの作用が起こるんじゃないか?」
「なのでパワーストーンというモノは否定しない」
というような事が書いてありました。
つまり、
「落ち着く」という効果の石があったとして、それを毎日見たり触ったりする事で「落ち着く」という事を思い出し、自然とそう振る舞うようになる。
言わば「条件づけ」の効果を狙ったモノであるという事です。
全く以て同意しかありません。本来パワーストーンというのはこうあるべきだと思いました。
スピリチュアルガー!ハドウガー!とかバカみたいです。
勿論、本気のホンキで「スピリチュアル」だの「波動」だの言って
「石の表情」が見えてきちゃったり、
「石の感情」が伝わってきちゃったり、
「波動を感じ」ちゃったりするような幻覚まで見えてしまって、
「浄化」と称して、せっせと
水晶のさざれ石の上に置いてみたり、
セージを焚いてみたり、
月光浴させてみたりしてる手遅れな人はほんの一握りでしょうが。
・・・っていうか、そんな凄いパワーがある石を浄化できてしまう程のモノがあるなら
石経由せず直接自分に使って浄化したら?って思います。思いません?
石は浄化できるのに直接人間を浄化できない明確な理由ってあるんですか?どーせそのへんもフワッフワしてるんでしょう?きっと。
それともう一つ。
パワーストーン界隈のショップで売ってる石ってものすごくボッタクリ価格なんですよね。全部がそうとは言いませんが。
その上「その説明どうなの?」みたいな文言が沢山並んでます。
例によってフローライトを挙げますと
ヒーリングストーンとして売られている八面体のフローライトなんかは売り文句に
「結晶」だの「クラスター」だのと文字が並んでたりします。
現実に、今ざっと調べて見ただけでもいくつかそういった記述がされてました。
当然ですがフローライトの八面体は「結晶」でも「クラスター」でもありません。
結晶というのは自然の力で多面体に晶出した元素の塊の事であり、
クラスターというのはそれが集合した物の事を指します。
フローライトの八面体は人工的にへき開させて形を整えたものなので、当然どちらにも該当しません。
石関係のそれっぽい単語並べてスピリチュアル感出してるんでしょうが、当然ウソが書いてある事になります。
値段の方も「ヒーリングストーン」として売られているフローライトの八面体は
悪質なショップだと指の先サイズの物で1個あたり300~500円とかバカみたいな値段が平気でついてます。
写真を見る限り特別に質が優れているものでも無いにも関わらずです。
参考までに
こちらの記事で紹介している、記事中程の八面体フローライトの群れは
全部で2,000円程度でした。確か300gの量り売りだったかな。
これと比べたら1個10g前後のフローライト1個につき300~500円というのがいかに暴利かわかる事でしょう。
もちろん産地によっては高いものもあるので、例えばイリノイあたりのフローライトであれば値段にも納得が行きますが
パワーストーンと銘打って売られているフローライトの八面体は、色を見る限り大体のものが中国の湖南省あたりのもので間違いないでしょう。
湖南省のフローライトなんて上記の通りグラムいくらの世界です。
もちろんフローライトに限らず、パワーストーンとして売られている石はバカ高いものが多いです。
大してレアでもない石(カルサイトやクォーツ、ジャスパー、アラゴナイト等)の1センチ強のタンブルを数個セットでウン千円(一個当たり500~600円)とか。
何でこんなバカみたいな暴利が許されているのか?成り立っているのかというと
その値段でも買ってしまうような人がいるからです。信者の人たちです。
全く同質、もしくはそれ以上のクオリティの石が格段に安く売られているというのに
「パワーストーン」という触れ込みだけを信じて盲目的に買うんでしょうね。
そういう「根拠の無い効果・効能を信じて大金をつぎ込む」という姿勢も新興宗教・カルト宗教とソックリです。
暴利でパワーストーンを売っている側は
「信者共はバカだからパワーストーンって書いておけばいくら高くても買う」
と思ってナメてるんでしょう。
信者の人はバカだと思ってナメられてるのに早く気づいたほうがいいですよ。
それとも、もしかして
「パワーストーンは普通の天然石とは違う。パワーがあるからその付加価値として値段が高いんだ」
とでも思っているんでしょうか?
だとすれば、例えば同じ産地で、同じ条件で産出した「鉱物標本」と「パワーストーン」に一体どこで差が生まれるというのでしょうか?
どこに違いがあるのか、パワーの有無はどこで差が出るのか明確に説明できるんですかね?
理論的な説明はできない!それでもパワーストーンはパワーに満ちているんだい!というのであればもう何も言えません。
ずーっと石の力に縋って生きたらいいと思います。
何故こんなにパワーストーン界隈に噛み付くかというと、大元としてパワーストーンとしての商売が成り立っているのが嫌だからです。
私は鉱物が好きです。それが、まるで新興宗教みたいな胡散臭いモノに利用されているのが嫌なんです。
石に興味が無い人も、自分の家族や親しい人が新興宗教にハマってたら嫌でしょ?
鉱物は利用されてるに過ぎませんが、利用されるという形であってもそういう胡散臭い界隈と繋がっているのが、なんか嫌なんですよね。
翻って、それを成り立たせてしまっている信者の人たちも。
全ての人が精神的に強靭でないのも分かりますし理解できます。それこそ何かに縋って無いと自身を保てないような人もそりゃ世の中にはいるでしょう。
でも、できれば鉱物に寄ってきてほしくないなぁとそういう話でした。