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アンダラクリスタルの嘘や矛盾

私は自分の収集している鉱物標本やルースを「ただの綺麗な石」として集めており

まかり間違っても「パワーストーン」「ヒーリングクリスタル」という見方はしません。

なぜか?というのは

scatmanbo.hateblo.jp

こちらの記事で詳しく書いていますが、要約すると

石如きに人間をどうこうする力なんか無いと思っているし、そういうのを有難がっている人も胡散臭い新興宗教にハマる人と同列と思っているからです。

今回は私が何故そう思うのかという根拠を示しながらパワーストーンやらヒーリングクリスタルやらの胡散臭さを解説していきたいと思います。

そして最初に断って置きますが、この記事は私個人の主観です。

パワーストーンなんかを信じている人と同じくらい根拠の無い個人の感想です。

それをご承知おきください。

 

さて、パワーストーンやヒーリングクリスタルを信じている人(以下、信者)の人を、その言い分も知らずに頭ごなしに否定する事はできません。

なので、結構色々とその界隈の事について調べました。

その中で特に胡散臭さや嘘くささが酷かった

「アンダラクリスタル」

に焦点を当てて私の見解を書いていきたいと思います。

 

まずこのアンダラクリスタルという物体ですが、その出自からして胡散臭いです。

簡単に解説しますと、シエラネバダのネリーさんの家の敷地内でネリーさんが見つけ、その後霊能者ヒーラーの人がネリーさんが持ってたソレを見て、もっと沢山見つけてこいと言い探させたら沢山でてきた。

という事らしいです。

う~ん、まったくもって胡散臭さしか感じないですね。

この出自についての胡散臭い点は幾つかあるんですが、

まず最初に「同じ場所から様々な色のアンダラクリスタルが出てきた」という点です。

アンダラクリスタルの成分はガラスだそうですが、

(成分がガラスというのも明確なソース発見できず。天然のガラスであると言われていたり、モナトミックという金属原子からできていたりと色々言われています。ちなみにモナトミックというのは『単原子の~』という形容詞であり、モナトミックという元素は存在しません。後述しますがその点も非常に胡散臭いですね。)

ガラスというからには非結晶の物体です。つまり高熱によって何かが溶け固まってできたと推察できますが

自然界で発生する自然ガラスには主に「火山ガラス」と「インパクトグラス(テクタイト)」があります。(他にあったら教えて下さい)

火山ガラスはその名の通り火山の熱によってできるガラスです。オプシディアンが有名ですね。

インパクトグラスは隕石落下の熱によってできたガラスです。モルダバイトなんかが有名ですかね。

この2種類の自然ガラス、どちらについても色は「1色」です。

オプシディアンは黒で、モルダヴァイトは緑。

何故一色かというのは少し考えれば自明ですが

そのガラスが出来たところにあった成分(元素)由来の発色になるからです。

たとえ複数の元素があったとしても、それが混じっていれば1色になります。

何が言いたいかというと

アンダラクリスタルがどちらの性質を持つ自然ガラスだとしても

一箇所で沢山の色のものが産出するというのは考えにくい

という事です。

沢山の色が同じところから産出するという事は、その土地に

・沢山の種類の元素が

・混じり合わずに

・密集して存在している

という事になります。地質学上考えられないです。

ここには鉄分が多くて、ちょっとズレたらクロムが、更にちょっとズレたら銅が・・・

なんて土地ないでしょ?もしそんな稀有な土地があるとしたら地質学者が黙っちゃいないでしょう。

この事から、人工物であると私は思っています。

もちろん信者の中にも「昔の人が何らかの意図を持って埋めた」説もあると言っている人もいますが

アンダラクリスタルで画像検索すれば分かる通り

非常に澄んでおり、不純物も入っていない色とりどりの綺麗なガラスです。

大昔の人にそんなもの作る技術はないでしょうから、人工物だとしても近代に作られたと推察できます。

そうすると

近代の人が何の意図で数トンものガラスを、

シエラネバダの山中に誰にも気づかれる事なくどうやって埋めたか?

という事について説明がつきません。

ちなみにアンダラクリスタルはインドネシア等でも産出するそうです。だとすればアメリカとインドネシア、またはその他の国で同時に同じ意図をもってして地中に何トンもの色とりどりのガラスを埋蔵した人がいることになります。

つまり、

天然にしろ人工にしろ、出自は真っ赤なウソである可能性が高い

と私は考えています。

 

更に言うと、アンダラクリスタルって絶対「かち割り」の状態で売られてるんですよ。

アンダラは天然ガラスとの事なので結晶にはならないんですが

例えばテクタイトの代表的存在であるモルダバイトであれば、地中で発生した際の独特な形をしていますし

火山ガラスの代表であるオプシディアンであれば、かち割りの状態で売られている事が多いですが

掘り出された「丸のまま=表面が泥やらその他不純物で汚い状態」で売られている事もしばしば見かけます。

対してアンダラは絶対に「かち割り」の状態でしか売られていません。

地中で発生した、もしくは大昔に地中に埋められたのであれば表面が「それなり」の状態になった物が市場に流通していてもおかしくありません。

なのに何故か、どういうわけか「かち割り」オンリー。土がついたり、表面が変性したりしたものは絶対に見かけません。

人工のガラスだって地中に長く存在していれば表面は変性しますからね。ローマングラスのように。

しかしアンダラはそうはなっていない。そうなった物を一切確認できない。

何故か?考えればすぐわかる事ですが「地中から出てきた物じゃない」からでしょう。

 

更に更にもう一つ。アンダラって安いんですよ。他の天然ガラスと比較して。

あんなに澄んでいて不純物も無い、色も鮮やかな天然ガラスが数千円~数万円で購入できてしまいます。

アンダラが天然だとした場合、オプシディアンのようにどこでも取れるわけでなく、限られた産地でしか採取できないあれほど質の高い天然ガラスが、握りこぶしサイズでもたった数万円で買えるっておかしいと思いませんか?

色や見た目で劣るモルダバイトだって、本物だったら親指サイズで数十万円になりますからね。

もしアンダラが天然だとした場合、質と値段が明らかに釣り合ってません。

 

とまぁ、アンダラの怪しいところを挙げていくとキリがないんですが

結局アンダラクリスタルなんて大方どこかの拝金主義者がバカな信者から金を巻き上げるためにでっちあげた適当な人造ガラス片なんじゃないかと思ってます。私は。

ガラスのカケラが一つ数万で売れれば笑いが止まらないでしょうからね。

 

というかここまで書いていて思ったんですが、アンダラ程偽物か本物かで議論が紛糾している天然石(?)って他にありませんよね。

アンダラの売り手としては本物である事が証明できれば売りやすくなるのは明白ですが

なぜ証明しないんでしょう?

天然であると主張する以上「産出している瞬間」を動画なり何なりで見せればいいだけなのに。

盗掘を防ぐ為に場所が明かせないとしても、産出の瞬間を撮影して公開するくらい何のコストもリスクもありませんよね?

たったそれだけでアンダラに対する信用度は確実なものになるはずなのに。

おかしいですね~??なぜやらない???

 

ーーーここから余談ーーー

ところで、アンダラの出自について調べていたところあるサイトでスゴイ記述を目にしました。要約すると

「アンダラクリスタルはインパクトグラスとは違う(根拠無し)ガラスで、スピリチュアルな理由で出来たもの(???)」

「次元核の内破によってできた」

だそうです。

もう胡散臭さと頭の悪さをこれでもかというほど詰め込んだような文章で思わず笑いました。こういうのを信じる人が「水素水」とか「血液クレンジング」とかを有難がるんだろうなぁと。

まずこの手のサイトに共通する根拠ナシな理由。「~と言われています」「~だそうです」「一説には~」のオンパレード。

からの「スピリチュアルな理由によって出来た」という爆弾のような意味不明発言。スピリチュアルな理由でガラスが生成される場面を一度見せてもらいたいものです。

そして極めつけに「次元核の内破」とかいう聞いたこともないエセ科学。そういうのに疎い人をそれっぽい単語を使って信じさせようとする必死さが見て取れます。

それとも私が物知らずなだけで次元核っていうのは一般的に知られてる単語なんですかね?だとしたら申し訳ないです。

ーーーここまで余談ーーー

 

次に私が胡散臭いと思う点は

アンダラクリスタルの効能や、パワーです。

幾つか例を挙げますと

・とにかくエネルギー(パワー)がスゴイ!

・肉体どころか精神・霊的なところまで作用!

・DNAレベルで作用!

・宇宙の知識へアクセス!

エーテル体とどうたらこうたら!

・波動がスゴイ!

 

・・・逆に聞きたいんですけどこれ見て

「スゴイ効果!胡散臭さ全然感じない!」って人いるんですか?いるとしたら最早哀れです。

上記の効果や効能もご多分に漏れず明確な根拠やソースは全くありませんでした。そらそうでしょうけど。

こういった効果・効能みたいなものはすべてのパワーストーンやヒーリングクリスタルにも言えることですが

こんなの最初に言ったもん勝ちじゃないですか?

「前情報を全く与えていない100人にとあるパワーストーンをもたせて、そこから感じるパワーをアンケートして回答が一致した」とかだったら信じますよ。

でも絶対そうじゃないですよね?誰かが勝手に決めた効能とやらを有難がる人の気がしれません。

アンダラの話に戻りますが、アンダラのパワーや効果に関して根拠となる文献がないものかと調べていたら、なんとそれっぽい物がありました。

思いっきりその文献を否定する内容を書くのでソース元は伏せますが

成分分析と波動測定の調査結果を記しているサイトでした。

そのサイトによると

成分分析と結晶構造分析の結果、アンダラをアンダラと特定するための根拠は見つからなかったとの事です。

これについては信用できます。何故ならどちらも科学的根拠に基づく検査で、私の予想の範囲内の結果だったからです。

アンダラとその他の天然ガラスで決定的に成分が違うという事は、発生過程を鑑みても考えにくい事ですし。

逆に、アンダラ特有の成分を含んでいてそれが天然ガラスであるという測定結果が出ていたとしたら、パワー云々はさておき

アンダラの「存在」については信じざるを得ないところでした。

 

次にアンダラと同じ地で採取される「モナトミック」とかいうこりゃまた死ぬほど胡散臭い白い粉の解説があり、アンダラはモナトミックと同じ性質だと書いてありました。

上記しましたが一説にはアンダラの原料とも。

モナトミックとやらは超伝導の性質を持つ粉らしいですが、同じ性質って事は天然ガラスのアンダラも超伝導の性質を持ってるという事になります。

一方ガラスは超伝導物質ではありません。

アンダラは超伝導、ガラスは非超電導。早速矛盾していますね。

「アンダラは超伝導となる物質が含まれているんだ!」という反論があるかもしれませんが、もしその通りだったら先述の成分分析で検出されるはずです。どう転んでも矛盾しかありません。

「科学的な根拠じゃなくそういうのを超越したスピリチュアルな効果によって超電導となっているんだ!」

と、苦し紛れの反論もあるかもしれませんが

成分分析や結晶構造、超電導効果など科学的な視点から足場を固めて矛盾が出たらそういうのに逃げるって「都合の悪い事は見えませ~ん」って言ってるだけですからね。

ちなみにモナトミックの成分分析はしてないみたいです。すりゃいいのに。もし本当に存在するのであれば!の話ですが。

 

モナトミックの記述の後にMIRSという波動測定器を使用し

アンダラと人工ガラスの波動測定を行った結果の記述がありました。

波動測定器という段階で既に胡散臭いですが、波動測定器の詳細については

ja.wikipedia.org

ウィキペディアの記事でも見て下さい。一言目に「疑似科学」って書いてありますけど。

測定した結果、アンダラはすべての測定項目において人工ガラスの比にならない結果となったという事がかいてありました。

しかし笑えるのがその測定項目です。その項目というのが

・愛

・神聖

・地球

・生命力

・免疫

・硅素

・コーザル体

・メンタル体

アストラル体

エーテル

・マニプラチャクラ

 

との事でした。・・・もはやなんと言うべきか。

そもそも愛とか生命力とかそういう科学では説明のつかないものを信じておきながら

それを(エセ)科学で数値化するって科学に対するコンプレックス酷すぎませんか?

やってる本人達も胡散臭いのを分かっていながら、どうにかそれらしい根拠を得たいが為にエセとは言え科学に擦り寄って来るんでしょうね。哀れです。

っていうか、愛やら生命力やらが本当に数値化できるのであればとっくに商用利用されてると思うんですがね。

 

ところで上記項目の中に一つだけ「硅素」という現実的な項目がありますね。

上記サイトの文献ではアンダラからは硅素も検出されています。

硅素とはシリコンです。強化ガラスを作る時にガラスへ混ぜられる元素ですが、

アンダラは天然の強化ガラスなんですかね?

私は聞いたことないんですが天然の強化ガラスなんてあるんですか?

まぁそれはちょっと言いがかり臭い感じになりますが、硅素ってそもそもガラスの主成分ですからね。ガラスは二酸化ケイ素ですから。

もしその二酸化ケイ素中の硅素を検出しているのであれば、検出されないほうがおかしいんですよ。

どっちみち矛盾というか、ちぐはぐな事言ってるって事です。

 

それと波動測定器は物質の持つ「磁場」を「波動」として捉えて様々な測定を行うらしいですが

硅素だけとは言え、波動とやらで含有元素の量まで分かってしまうというのもバカけた話です。

非破壊検査で、機械の上に乗せるだけ。密閉するカバーも有害な光線も電波も音波もナシの検査で成分までわかる検査ってあります?

もし本当に波動測定とやらで硅素の含有量が測定できるのであればノーベル賞ものの技術だと思うんですが。

 

 

ーーー余談ーーー

脱線しますが、よくパワーストーン界隈には「浄化」という言葉が出てきます。

色々なマイナスを吸収してしまったパワーストーン

水やセージや塩や水晶や日光や月光で浄化するらしいです。

ですが、その浄化された悪いものはどこに行くんでしょうね?外に放出されるんですか?

だとしたら随分自分勝手で自己中心的な「浄化」ですよね。

それとも鉄が錆びて変質するが如く、浄化されて「マイナス」が「プラス」に変化するとか?

であれば、どういう根拠でその変化が起こるのか教えてほしいもんです。水で浄化するものとセージで浄化するものの違いは?誰が決めたんですかね?

「アクアマリンは名前の通り海水で浄化するといいでしょう。しかし海水が付着しっぱなしだと石が痛むので浄化後に綺麗に洗って拭いて下さい」

的な事が書いてあるサイトもありましたが、アクアマリンだから海水っていうのも安直すぎて笑えるし、なんで浄化という本来プラスになるはずの行為でその浄化される本体の石が痛むのか意味がわかりません。適当すぎでしょ。

ーーー余談ここまでーーー

 

色々書きましたが、信者の方は何を言われようともソレこそ妄信的・狂信的に信じ続けるんでしょう。

はっきり言ってバカみたいだなぁとは思いますが本人が幸せなら結構な事ですし

所詮他人なんでどうなろうと知ったこっちゃ無いですからどうでもいいです。

パワーストーンやヒーリングクリスタルを扱うサイトの記述があまりにも気持ち悪かったので反証の意味も込めてこの記事を書きました。