その6はこちら
その6で宣言した通り、今回はルースも合わせて紹介します。
お品書きはアメジスト(ラフ・ルース)とアメトリン(タンブル・ルース)です。
その前に念の為用語説明しますね
ラフと言うのは「ラフカット」の事です。読んで字の如く、ラフにカットされた鉱物です。
カットされたっていうかかち割られた感じ?
タンブルというのは形は特に整えず、表面だけ磨いた鉱物の事です。
玉砂利を水晶とかの鉱物で作って表面を磨いたやつだと思って下さい。
ルースっていうのは、ルースです。指輪とかピアスとかそういう「装飾品」として使うときにされる加工です。宝石加工とでも言いましょうかね?
有名なのだとダイヤモンドのブリリアントカットとかありますね。そういうのです。
という事で本編ですが、まずはアメジストです。
アメジは以前クラスターを紹介しましたが、ラフも綺麗ですよね?
この標本、紫は薄いですが色ムラがほぼ無く透明度も高い綺麗な一品です。
アップで見ると若干下のほうが色薄いですね。それもまたグラデーションぽくてアリです。(ポジティブ)
これは色薄いですけど、もっと色が濃くて尚且透明度も高いアメジストはルース加工もされたりします。
こんなふうに。これがアメジストのルースです。深い紫に抜群の透明度、
更にインクルもクラックも無い一級品がルースにされます。(多分)
コレはなんちゅうカットなんですかね?ラウンドカット?オーバルカット?まぁなんかそんな感じのカットのやつです。
アメジは水晶なんでモース硬度は7です。7あれば装飾品としての実用に十分耐えます。
そしてご存知の通りアメジストは安価です。ルースは選びぬかれたエリートなのでちょっとは高くなりますが、それでも上の写真くらいのサイズで多分1,000円前後です。
アクセサリーを自作する方なんかにとっては手頃な値段で大粒のルースが購入できる、ナイスな石だと思います。
2個めはアメトリンです。
まずはタンブル。
アメトリンという石はアメジストとシトリンが混じっている石です。
アメジスト(紫)もシトリン(黄)も両方水晶で色が違うだけです。
手前の石がわかりやすいと思いますが、下が黄色で上が紫ですね。
アメトリンだけ特別扱いされてますがスモーキークォーツだってアメジストだって根本は透明な白なんで、バイカラーは別に珍しい事じゃないハズです。ただどっちも色付きってのがいいんでしょうね。
そしてこの石、ルースになるとかなりいい感じです。
綺麗でしょ?恐らく同じカラット数なら色の濃い物のほうが高価になると思います。
私は淡い色合いのアメトリンが好きですが。ちなみにこのアメトリンルースは2,500円くらいだったと思います。新宿のミネラルフェアで買いました。
ところで豆知識ですが、アメジストを加熱処理する事で黄色のシトリンへと変化します。
ジェムクオリティの石(ルース)では当たり前のように行われている処理ですが、これをトリートメント(エンハンスメント)と言います。
先に挙げたアメジスト→加熱→シトリンもそうですし、アクアマリンやコランダム(ルビー・サファイヤなんか)も加熱して色を鮮やかにする処理が盛んです。
シトリンなんかは流通しているものの殆どがアメジストを加熱処理した物だそうですよ。
この処理についてですが、人為的に加熱されたのかそれとも地下でマグマに加熱されたかは見ただけではまず分かりません。
拘る方はちゃんとソーティングされた石を買うしかないです。でも加熱処理されていない事がソーティングで証明されているような石は当然バカ高いです。
私がルースを買う時はある程度妥協してます。もしかしたら加熱処理してあるかもなぁ~程度に。
まぁ加熱処理が盛んな石を買うときはお店の人に話を聞いてみるくらいの事はしてもいいかもしれません。
(これ加熱処理してあるかわかりますか?程度に)
という事でその7にしてやっっっっっっっと水晶パートが終わりました。
次からは水晶以外を紹介したいと思います!
次書きました!