前置き無駄話
こんにちは。
隠し扉って素敵ですよね。男子たるもの隠し扉に憧れない人はいません。
裏を返せば隠し扉に憧れない人間は男でないとも言えます。
例外なく私も隠し扉に憧れて止まない一人なんです…が!
当然ですが隠し扉はドアの代わりに設置するものです。
そしてこれも当然ですが我が家の出入り口には全てドアが設置されています。
普通の家だったら各部屋の出入り口にドアは付いてます。当たり前に。
ここで問題なのが
隠し扉を代わりに設置したドアはどうすんの?
(どこにおいておくの?どうやって処分するの?)
ってトコだと思います。あんまり一般家庭で「ドアがゴミになる」ってケースないですから。困りますよね取り外した扉の処分。
なので、今回は
・設置されているドアを生かしたまま
・家に傷をつけることなく
・素人でもできる施工で(できれば低価格で)
隠し扉を設置してみようかなと思います。
構想
さて、家を傷つけず既存のドアも外すこと無く隠し扉を作るとなると色々工夫が必要です。
まず室内ドアってこんな感じですよね。
向かって右側にドアノブがついてて、内開き(つまり部屋側に開く)。
左右が逆になることもありますが内開きなのはほぼ共通じゃないでしょうか。
そして重要なのが「壁よりちょっとへこんだ位置にドアがある」
という点です。
我が家のドアの凹み具合を調べてみたらおおよそ90mm=9cmほど壁にめり込んでました。
これってだいたいツーバイフォー材の幅と同じなんですよ。
なので・・・
ドアの蝶番側にツーバイフォー材を突っ張ります。
ドアの奥行きがちょうどツーバイ材の幅と同じなので
この時点でツーバイフォーの棒は廊下側に出っ張る事はなく、ちょうど壁と同じレベルになるはずです。
ツーバイフォーを突っ張る道具は
これ。まぁ別に突っ張れればなんでもいいんですけどDIYしてるとよく名前を聞くラブリコにしました。
そしてそのつっぱったツーバイフォー材を支柱としてそこに蝶番で棚を固定し
こういう感じにドアを隠しちゃおうかなと思います。
こうする事で隠し扉の棚は外開き、
本来の扉は内開きなので干渉する事はありません。二重扉みたいになるイメージです。
このツーバイフォーを突っ張って支柱とする案、隠し扉を設置したくて色々なサイトを漁っている時にとある個人ブログで発見しました。
こういう天才的なアイデア閃ける人ってDIY向いてるんでしょうね。私はそういうの全然ダメです。
実寸
とりあえず構想は決定したので実際に寸法を測って詳細を詰めていきます。
かなり雑にドアの寸法を測ってみた所、
ドアの高さが大体2010mm、幅が大体685mmくらいでした。
ドアの、っつーか開口部の寸法ですね。
なのでこの寸法になるべくぴったりのサイズで、なおかつ開くときに引っかからないだけのギリギリの隙間を空けて棚を作ることで後ろのドアを隠します。
それでまぁ低めの知能をフルで使って計算した結果こんな感じになりました。
はい。だいたいさっき貼った図と同じ感じですが
青い色のパーツが縦に木材を使う所です。
つまり38って書いてある所がツーバイフォーの厚さ部分
19って書いてある所がワンバイフォーの厚さ部分です。
なんかへんな説明ですけど分かって下さい。
そしてオレンジが横にして木材を使う所です。
つまり木材の幅の寸法です。これはツーバイもワンバイも共通でフォー(4インチ)
なので89mmですね。
この図のオレンジ部分は全てワンバイフォーを使う予定ですが。
そしてグレーが蝶番、赤がキャスターです。
これで計算していくとまず横寸法(幅寸法)が
支柱(38mm)+棚(19・595・19mm)となり
38+19+595+19=671mm
となるハズです。
開口部の幅が685mmくらいなので671mmしかないと14mmほどの隙間ができてしまう計算ですが、
支柱をラブリコで立てる都合上ピッタリ壁にくっつけられない事と、蝶番でつなぐ部分の隙間、そして棚を開け締めする際に棚自体の厚さで引っかからない為の隙間を考慮すると14mmくらいの隙間がちょうどいいはずです。
計算はしてませんがなんかそれくらいは必要な気がします。
そして縦寸法(高さ寸法)ですが、棚とキャスターのみだと
1820+92=1912となり、開口部の高さが2010mmなので
2010-1912=98mmで10センチ近く隙間が空いてしまう計算です。
流石に10センチも隙間が開くと見栄えが悪いので、ワンバイフォーを縦にして
(図の一番上のオレンジの部分)
くっつけて目隠しにしようと思います。
そうすると98-89=9mmとなり、隙間が9mmまで減ります。まぁ9mmならいいでしょう。
ついでに一番下にも目隠しつけてキャスターを隠します。
キャスターの高さが92mmなので3mmほどはみ出しますがまぁいいでしょう。
そしてこの計画のキモの部分である「本来のドアを残したまま設置する」というところなんですが、
それが図の真ん中あたりにあるオレンジ部分です。
ドアノブの高さの部分を避けるように棚板2枚を上下に設置して、
その棚板の間に目隠し用のワンバイフォーを貼り、
その部分だけ棚の背板を貼らない事で
ドアノブと棚の干渉を避けようと思います。
ドアノブが棚を貫通して、貫通した部分に目隠しする感じですね。
材料買い出し
だいたい構想が決まったんで材料を揃えます。
寸法の測り方とか決め方も大体でやってるので材料も大体です。
足んなかったら買い足すし多かったら「多かったな~」って思えばOKです。
まずは支柱固定用のラブリコとキャスターと蝶番です。
蝶番は結構重さに耐えなきゃいけない感じになりそうだったので重量蝶番にしました。
あとは木材とネジとかネジ以外とかです。
ここまでで大体6000円強かかってます。つらい・・・。
更にまだ棚の背板を買っていないのと、キャスターを取り付けるネジを買い忘れたので費用が嵩みます。つらい・・・。
支柱作成
ところでラブリコの設置条件って
「天井までの高さより95mm短いツーバイフォー材を用意する」事なんですね。
しかしホムセンではだいたい6ft=1820mmの材料しか売ってないんです。
ものすごいでかいホムセンに行けば8ftとか12ftも売ってるでしょうからその場合は長い分をカットすりゃいいんですが
田舎のホムセンは6ftしか売ってないので長さが足りません。
なので…
無理やり繋げて長さを確保します。
ホントはツーバイフォーを継ぐちゃんとしたパーツもあるんですけど、
そういうのはお高いので雑に継いじゃいます。
ってかこれ同じ寸法のツーバイ材なのに太さ違いすぎない・・・?
無事継げたのでドアの手前に設置します。
若干ドアの奥行きからはみ出しますが想定内です。
そして今のところ違和感しかないというか、棚が完成しても
「これ裏になんかあるよね?」ってバレバレな感じになりそうな雰囲気しかないんですが大丈夫でしょうか。
隠し扉作成
まぁ、素人DIYで図面すら描かず、採寸も大体の感じでやってるA型とは思えない作り方なのでとりあえずドアが隠れて棚が開閉すれば成功とします。
材料は全部ホムセンでカットしてもらってるのであとはそれらをコーススレッドで繋げていくだけです。
下穴開けるのも面倒なので下穴もなし!木が割れたら割れたでそん時考えましょう。
枠です。
中程に2本走っている棚板がありますが、この棚板の間にドアノブが来るようにします。
そして前面を板で蓋する事によってドアノブを隠します。
明らかに棚として不自然ですが家を傷つけない縛りがあるのでしかたありません。
そしていかに重量蝶番と言えど、それだけで棚の全重量を支えるのは支柱にしたラブリコがぶっ倒れる可能性があるので
開閉側の棚の底面にキャスター付けます。
写真でお気づきかと思いますが死ぬほど手抜きでキャスターをカスガイでとめてます。
流石に手抜きすぎだし固定が甘いんで後ほどビスどめに変えました。
棚の上下にワンバイの目隠し板つけて一回試しにドア枠にハメてみました。
サイズはちょうど良さそうです。
ドアノブの位置も大体でやったわりにはピッタリ。キャスターは写真の位置だと右すぎて回転時に枠に当たってスムーズに動かなかったのでビスどめに変更した際にちょっと左にずらしました。
サイズと位置は良さそうだったんで適当に棚板を追加して背板をつけます。
背板はドアノブの部分だけ穴開けておかないと引っかかっちゃうので穴開けます。
この穴からニョッキリドアノブが顔を出す感じになるワケです。
目隠しの板で覆っちゃうので見えませんけどね。
そしてどうでもいい事なんですが、背板をビスどめする再は枠と棚板部分にとめるわけですが
枠はともかく棚板は裏からだとどこにあるかわからなくて背板のどこにビス打ち込んでいいかわからなくなります。皆なるはずです。
なので
このように磁石を背板を挟む形でくっつけ、棚板の幅を磁石で可視化することによって解決しました。
磁石と磁石の間に棚板があるというわけです。
この方法思いついたとき天才的すぎて自分の脳が恐ろしくなりました。
ちなみに背板は2.5mmのベニヤです。理由は一番安かったから。
そしてなんやかんややってこうなりました。ドアノブの目隠し部分が明らかに不自然ですが仕方ありません。
しかしせっかく不自然なのでどうせならとドアノブを利用したロック機構を作成しました。
ドアノブ隠しの板は開くように細工し、中に背板に沿わせるように自由にスライドする板を設置します。
これが右にスライドしているときは板がドアノブに引っかかり棚が飽きません。
左にスライドさせることにより引っかかりが取れて開くようになるという寸法です。
この機構に関してはありものでうまいことやったなと自分を褒めたい気持ちでいっぱいです。
最終的に100均で網とかフックとか買ってきて飾り付けた結果こんな感じになりました。
意外と…悪くないのでは…?
頭の中だけで計算してめちゃくちゃ雑に作った割には奇跡的にぴったりはまりました。
(費用的な面で)無垢のままなので色合いが壁から浮いちゃってますが恐らく白塗装すればかなり違和感無く馴染むはずです。
後先考えず材料から揃えたせいで蝶番がでかすぎるというハプニングはありましたが
些細な問題と言えるでしょう。
デカすぎてビス2本留められてない問題も些細些細。
費用
最終的に費用は大体9000円くらいかかりました。
そういうとこも適当なんで詳しい金額は覚えてません。まぁ1万切るくらいです。だいたいね。
材部材の買い方も雑で買い直しもあるのでちゃんと計画的にやれば恐らく9000円切るんじゃないかと思います。
1万以下で全男子が憧れる隠し扉ができると思えば安くないですか?
しかも特別なスキルも道具も無しで作れるなんてまさに夢のようです。
私もDIYの道具なんて電動ドリルしかもってないですからね。
自宅に隠し扉及び隠し部屋が欲しい男性諸君はぜひ自分で作る事をおすすめします。